どす黒い笑みを浮かべながら
もはや目的を間違えた感じで小麦粉を篩いにかける…



んが!!!!!!



粉が無事にボウルに入ってくれねええええ!!
綺麗にあっちゃこっちゃに雪を降らせてくれてますよ。アハハ
こんな姿桐生くんに見られたら一環の終わりよコレ。



「…お前、ヘタ…」



黒いカフェエプロンをした、



桐生くん。




「…そ、そうかなあ?」


想像していたエプロン(お母様のピンクのエプロンとか小学校のときとかに作ったエプロン)と大分反していて鼻血が出そうになって、粉まみれの両手でとっさに顔を覆って篩いを落下させた。


「お前本当にそそっかしい…」


なぜか目の前に居た(そうか!班が一緒じゃーん)桐生くんがあたしの立っている場所まで来て、篩いを拾ってもう一度小麦粉を振るいにかけた。



「…じょーずだね」


まじまじと見つめる。


すると、カレがふっと微笑んだように見えた。





あぁ…こういう瞬間、だいすきだ…