男って、こわい。



「坂井って、お前のこと好きらしいよ」


「そんなはず、ねぇだろ」



今、5メートルぐらい前でそんな嘘話が繰り広げられている。


坂井は私ですけどー!!



「もし告られたらどうする?」

にやにやしながら青木が高野に聞く。

だからここに本人いるって!

そういう話は陰でコソコソ話して!泣



「え…」


高野がちらっとこっちを見る。顔が真っ赤だ。


「どうなんだよ?」

青木が高野にひじでツンツンする。




「…つきあう、よ」



私の顔は火が出そうなくらい熱くなった。