パリ・ローマ幻想紀行

(ⅱ)ノートルダム寺院
 昼食は、久しぶりの日本食であった。味噌汁の味は格別である。
「日本食はどうでしたか?今パリでは、健康食の代名詞として、日本食に人気があります。これから、ノートルダム寺院に参ります。このノートルダム寺院はパリで最も重要な宗教建築です。ゴシック建築の最高傑作とも言われております。皆さん右手をご覧下さい。有名なホテルリッツです。ノートルダム寺院が完成するまでに、二百年もかかりました。皆さん、左手をご覧下さい。オペラ座です。ノートルダム寺院の内部は、十字になっております。十字の縦は、身廊から内陣に向かって真っ直ぐに延びております。これを南北に横切るように翼廊が両側にあります。ノートルダム寺院の入口に当たります西と南北にある翼廊には、ステンドグラスで造られたバラ窓があります。皆さん左側をご覧下さい。ルーヴル美術館です。先ほどのピラミッドが見えます。正面に見えてきましたのが、最高裁判所です。間もなくノートルダム寺院に着きます」
 小雨が降っていた。相変わらず、大勢の観光客が居た。ノートルダム寺院の西の正面には、大きな扉口が三つあった。その真中の扉口の上に、三段に仕切られた最後の審判の彫刻がある。最上段には、最後の審判者であるイエス、中段には死者の魂を天秤にかけて裁く場面、下段には復活の場面が刻まれている。又、雑音が消えた。