パリ・ローマ幻想紀行

飛行機は十一時十五分に、シャルル・ドゴール空港に着いた。ガイドさんはフランス人で、流暢な日本語で出迎えてくれた。そして、バスに乗り、パリ市内のレストランで昼食を取り、ヴェルサイユ宮殿へと向かった。パリには、ローマのようにしっとりとした趣はなく、活気に満ちた華やかさがあった。多分、車の量の違いだろう。
「今バスが通って居りますところは、コンコルド広場でございます。マリーアントワネットを始め、二千五百人もの人が、ギロチンにかけられたのでございます」
バスはエッフエル塔を左に見ながら、ブローニュの森の傍らを通った。そして、セーヌ川を渡った。
「川岸に小船が浮かんでいるのが見えるでしょう。水上生活者です。水上生活者と言っても、貧乏ではありません。むしろお金持ちです。自分の船を持って気ままに生活しているのでございます」バスはやがてパリの郊外へと入る。