パリ・ローマ幻想紀行

従兄弟夫婦と私達四人は、ホテルの近くを散歩することにした。ゴツゴツした石畳の道路には車が走る気配はなく、歩道は、人がやっとすれ違えるほどの広さである。街には、ネオンサインが全くなく、煉瓦造りの黒い建物は、石畳の路をさらに暗くしている。ホテルには、際立った目印はない。僅かに店の灯りのあるスタンドコーヒーらしき店の前を通った。私は、無事にホテルに帰れるように、散歩コースを振り返りながら歩いた。散歩を終えて、ホテルの直ぐ傍の店で、ビールと簡単なつまみを買い、店先に置かれた小さなテーブルで一時を過ごす。ローマ最後の夜である。