ガイドさんが説明をしているうちに、バスは小さなカメオの工房に停まった。カメオはイタリア特産の工芸品である。この工房の正面には、レスビオ火山がその雄姿を見せている。私は先ずレスビオ火山をビデオカメラに収めて工房に入った。工房では、多くの職人さんが作業をしていた。私はビデオカメラを回していたので、ガイドさんの説明は聞けなかった。
この工房を通り過ぎたところに、工芸品の展示場があった。私は、丹念に見て廻っている伊沙子さんをビデオカメラで追う。そして、伊沙子さんは、珊瑚のネックレスを飾っているショウウインドの前に立ち止まった。品格があり、頭が禿げており、私と同じくらいに肥満で、年配の男性が、そーっと伊沙子さんの様子を見ながら付き添ってきた。
「珊瑚はイタリアの特産です」
流暢な日本語で言いながら、ウインドの中から三つほど出して、ウインドの上に並べて見せた。伊沙子さんは、それを手にしながら、ウインドの中にある別のネックレスを見て、これどうかしらという。ベテラン店員の策略かもしれない。
「さすがお目が高いですね。これは黒珊瑚です」
この工房を通り過ぎたところに、工芸品の展示場があった。私は、丹念に見て廻っている伊沙子さんをビデオカメラで追う。そして、伊沙子さんは、珊瑚のネックレスを飾っているショウウインドの前に立ち止まった。品格があり、頭が禿げており、私と同じくらいに肥満で、年配の男性が、そーっと伊沙子さんの様子を見ながら付き添ってきた。
「珊瑚はイタリアの特産です」
流暢な日本語で言いながら、ウインドの中から三つほど出して、ウインドの上に並べて見せた。伊沙子さんは、それを手にしながら、ウインドの中にある別のネックレスを見て、これどうかしらという。ベテラン店員の策略かもしれない。
「さすがお目が高いですね。これは黒珊瑚です」



