従兄弟はまた出て行った。私は二階に上がるエスカレータの降り口の目立たないところに荷物をまとめて、手摺に寄りかかった。予め指定された待ち合わせ場所である。最初は頭の部分から次第に全身を現し、次から次へと上がってくる人を眺めていた。まるで、ベルとコンベアによって運ばれてくる無表情な荷物のようである。私との間は勿論であるが、運ばれてくる人同士の間にも、互いの存在感はない。そして、二人は人の波の中から湧き出るように姿を現した。時計を見たら、約束の二時間はとっくに過ぎていた。
「何か珍しい物があるかと思ったけど、何もなかったわね」
「そうね、あれじゃ日本とあまり変わらないわね。うちの人何処へ行ったの?」
二人は、初めて私が一人で待っていることを意識した。
「何処かへ散歩に行ったよ」
「しょうがないわね。気ままな人だから」
「遅いわね。こんなことだったら、もっとゆっくりと見てくるんだったわ」
二人は、如何にも、時間を気にしてたかのようであった。そこには、荷物番をしていた私の存在が微塵にも感じられなかった。そして、彼は私に対して気遣ったのであろう。十分ほどして、帰ってきた。
「何処へ行ってたの、人を待たせて」
「何か珍しい物があるかと思ったけど、何もなかったわね」
「そうね、あれじゃ日本とあまり変わらないわね。うちの人何処へ行ったの?」
二人は、初めて私が一人で待っていることを意識した。
「何処かへ散歩に行ったよ」
「しょうがないわね。気ままな人だから」
「遅いわね。こんなことだったら、もっとゆっくりと見てくるんだったわ」
二人は、如何にも、時間を気にしてたかのようであった。そこには、荷物番をしていた私の存在が微塵にも感じられなかった。そして、彼は私に対して気遣ったのであろう。十分ほどして、帰ってきた。
「何処へ行ってたの、人を待たせて」



