テユイルリー庭園側からは、真っ直ぐに延びたシャンゼリゼ大通りが見える。その向こうに、凱旋門が霞んで見える。エジプトの副王ムハメット・アリから贈られたオピリスクの塔がそびえて見える。中央にある噴水も見える。これを背景に、伊沙子さんは、恵美さん夫婦にポーズを取らせて、一枚撮っていた。その様子を私は、ビデオカメラに収める。
コンコルド広場から、生活の匂いがする狭い石畳の道に入った。フランス映画に出てくる光景である。照明用のポールが、歩道の幅を狭めている。このポールを除けば、ポンペイのあの歩道を思わせるゴツゴツとした石畳である。歩道に出している小さなテーブルを囲んで、三人のパリッ子がお茶を飲んでいた。
「すみませんが」
従兄弟が声をかけた。不意に声をかけられた三人ははっとした顔で、こちらを振り向いた。そして、暫く間を置いてにっこりした。めったに観光客が通らない路地である。その三人の笑顔は、前もって準備した親切心から出た笑顔ではない。その笑顔の中には、東洋人に声をかけられた意外性が含まれていた。同時に観光客ずれした趣はなく、外国人に声をかけられたと言う存在感を持った素朴な笑顔であった。
コンコルド広場から、生活の匂いがする狭い石畳の道に入った。フランス映画に出てくる光景である。照明用のポールが、歩道の幅を狭めている。このポールを除けば、ポンペイのあの歩道を思わせるゴツゴツとした石畳である。歩道に出している小さなテーブルを囲んで、三人のパリッ子がお茶を飲んでいた。
「すみませんが」
従兄弟が声をかけた。不意に声をかけられた三人ははっとした顔で、こちらを振り向いた。そして、暫く間を置いてにっこりした。めったに観光客が通らない路地である。その三人の笑顔は、前もって準備した親切心から出た笑顔ではない。その笑顔の中には、東洋人に声をかけられた意外性が含まれていた。同時に観光客ずれした趣はなく、外国人に声をかけられたと言う存在感を持った素朴な笑顔であった。



