アタシは恐る恐る声をかける。




「…林…クン……?」




彼は、ユックリこちらに顔を向けると、


唇の両端を少し上げた。




「ご名答♪」




その言葉にドキンと胸が鳴る。




彼から目を逸らせない。




白いワイシャツに蝶ネクタイ、


腰には長めの黒いエプロン。


長身で細身の彼の体に


よく似合っている。




アタシが何も言えないでいると、


彼が笑いながら聞いてきた。