カキーン…

バットの音と
監督の
怒鳴り声が聞こえる。




休憩時間に入ったらしい。
野球部の声が聞えない。

聞こえるのは
急に騒ぎ出す心臓。
私は進学校の
バレーが強い学校に
入ろうとした。

だけど私の選んだ学校は…






―一人の男が走って来る。
キャッチャーをやっているのか
防具をつけて
一人そんな男を見つめて立っている私の所へ

相変わらずの笑顔
優しい顔をして









私は叫び、呼ぶ
こっちにおいでと…














「高西先輩!」