アタシのナイト

『そういえばさ、翔太ん家ってどんなんなの?』

学校に行く途中、気になって聞いてみた。

「ん?俺んちは普通。
親父はサラリーマンでお袋は専業主婦。」


『ふ~ん。そうなんだ。』


「お前んちは?どうせみんなからチヤホヤされてんだろ?」

と、笑った。


『そ、そんなことないよっ?両親は仕事でほとんど家いないし・・去年なんてあたしの誕生日もいなかったんだよっ?ひどくないっ?』

変に思われないように明るく言ったけど・・今の、同情してほしいみたい・・・だよね。


「そっか。」

翔太は悲しそうに笑って、そして

「じゃあ今年は俺と誕生日パーティーやろっか。」
と微笑んだ。