年頃とはいえ、ずいぶんと幼いではないか。俺が今21だから……七つも年が離れていることになる。
「そんな幼子を迎え入れろと?」
「気にいらぬか?」
「当然でしょう。理由はわかりましたが……」
「愛を育めとは言わん。ただ、右京月の側室というだけでよいのだ」
「……ならば、寵愛はいたしませんぞ」
「あぁ。向こうもそれはわかっているだろう」
父の大切な友人の頼みならば、断りづらいだろうし、俺も恩を仇で返すつもりはない。それにあと少しの人生ならば、心残りを作ってやるのはあまりにもかわいそうだ。
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