平安恋物語

月side


それから俺達は、堅っくるしい儀式をなんなくこなし、あの藤棚の奥の宮内で、必要最低限の女房(お世話係)をそばに置き、憂とひっそりと一生を過ごした。








憂、俺はお前に出会えてたくさんのことに気づいた。


自分で決めるのが面倒で父の言うことばかりをこなしてきた俺に、初めて俺の意志でお前を守らせてくれた。


人を信じ、愛することを教えてくれた。


それがどんなに難しいかも。


ありがとう。こんな気持ちになれたのは、全部憂のおかげだ。











生まれ変わっても、憂を必ず見つけ、一生愛しぬくよ……────