「葵姫が亡くなってすぐに不謹慎だとはわかっているのだが、お前さえよければ、憂姫をお前の正式な正室にと考えていてな」 「憂を正室に?上のものが黙っていないでしょう」 「策はある。お前とてこのまま憂姫を奥に閉じこめてはおけんだろ?」 いや、俺はできれば憂と奥の藤棚がある場所でふたりきりで過ごしたい。 ただでさえあんな噂が流れ、一目でも憂を見ようと害虫どもがウロウロしているこちらに憂を呼びたくはない。