平安恋物語



樹は呆れたような、これ以上言っても無駄だというようなため息をはぁっとついて、弓道場をあとにした。








────憂………?








────ずっと忘れてて悪かった……。








────もう二度と、お前を忘れることはないだろう……。








────そう……月に誓ってもいい……。








────愛してるよ。誰よりも、何よりも……。