平安恋物語



母上………


「来世があるなら、また母上と父上の子に生まれたい……」


「私もよ。壬影様との間に、また憂が欲しい」


母上……っ


「どうかお元気で。体には気をつけてね?月様に、ご迷惑をおかけしないように」


母子最後の言葉を交わし、私はその場を後にした。