折り入った話??

俺は封筒を逆さにした。
すると、トサッと軽い音を立てて薄い札束が出て来た。




「た、大金じゃねーか!!!!」




俺は目の前にした事の無い金に恐怖した。恐る恐る触って枚数を調べたところ…




「五十万あるんだけど…」




祖母の家は、日本列島と離れた小さな島にある。ここから行くと、新幹線、バス、船。約一日はかかるだろう。





俺は、荷物を集め、大好きだった祖母の家に行く事に決めた。

 



祖母から貰った母の形見を持っていこうと思った。


「ここら辺に確か…、あ、あったあった!!」





引き出しから小さな巾着を取り出した。中には鏡と、御守りが入っている。




「母ちゃん、ばあちゃん…」



それを握り締めると、大家さんと学校、バイト先に連絡を入れ、バックを持ちアパートを後にした。