さすが面食い浅香ちゃん。

彼氏にぞっこんなのにイケメンさんには目がないのですね、あなたは。



「じゃあ、樋流はあの一番後ろの席な」


オジサンが指で示した席はまさかの私の隣の席。


クラスのみんなが私に視線を向ける。
なんと羨ましそうな視線が痛い。



そんなことにも気にせず転校生は優しい顔でこちらに向かってくる。


そして私の隣の席に座りながら彼は言った。



「よろしくね
小野田実沙さん。」