「大丈夫だよ、坂口君。」
「えっ?」
さっかきまで、顔面蒼白で震えていた上原が
今度は、逆にオレを支えてくれている。
「大丈夫だよ。たとえ、みんな分かってくれなくても、あたしは、坂口君の味方だから。
それに、きっとファンのみんなも分かってくれるよ。
坂口君の素顔や
いいところ
全部
みんなにも
ちゃんと分かってもらいたい。
きっと、大丈夫。
上手くいくよ。ね、大丈夫だよ。」
「上原…」
「リョウさん!!そろそろ時間です!」
「はい!」
スタッフさんの声
ステージ開始5分前
緊張がピークに達したオレがとった行動は
「上原!!」
「えっ?」
上原の腕を引き寄せて
抱きしめ
キスをした…。
「……ぅ……ぅ……」
熱い接吻を交わし
唇 離した…。

