「あたしは、社長になんて、なりたくない!!」
「凜!?」
「あたしには…社長だなんて無理だよ…
お母さん…
あたし…歌が好きなの…
あたし…ホントは…ずっと…歌が好きだった…
けど…自分に自信もてなくて…
ずっと…自分の殻に閉じこもってた…
どうせ…あたしなんかって
ずっと…想ってた…」
「凜…あなた…」
「ねぇ、お母さん…覚えてる?小さい頃…よく読んでくれた絵本。」
「あっ…」
「あたしね、あの絵本が大好きだったんだ…。
そして…いつか…
夢見るようになっていたんだ…
あたしも
いつか…
あの絵本のお姫様みたいに、王子様に出会って…恋をして…心から笑える綺麗なお姫様になって幸せに暮らしたいって…」

