「もう、来ないか?」

「うん、もう、大丈夫だと思う。」


「そうか?」


「うん。」


「じゃあ~」



念のため、もう一度
廊下や婆ちゃんの部屋の前を確認。



「いないな。」


そして
上原の腕を引っ張り部屋の中に入れ


ドアを閉めて


壁に上原の体を押し当て…





間髪入れずに



キスをした……。




ちょっと、強引だったかもしれねぇ~が


待てなかったんだ……



許してくれよ



上原…





本当は、このまま
抱きたかったが


なんだか
上原の婆ちゃんが
どこかで聞き
耳立てているようで…



今日は、キスだけでガマンするか…。




続きは、また
今度な、上原。




ーーーーこの時の、オレ達はまだ…

知らなかったんだ…

オレ達に最大の嵐が近づいてこようとしていた事を………。



ーーーーーサムッ!


「どうしたの?坂口君。」

「なんか……悪寒が……」


「えっ?サムッ!あ、あたしも……悪寒が…なんだか……」



「「イヤな予感‥?」」