恋に落ちた☆アイドル


あれからも、坂口君とゆっくり話す機会がなくて



あたしの心は…




「よっ、上原さん。手伝うよ。」


放課後、1人で黒板を消していると

藤沢君が黒板消しを手に取り手伝ってくれた。


「あ、ありがとう…」


「いいって。気にするな。」


そう言って黒板を消す姿が、いつかの


黒板消しを手伝ってくれた坂口君の姿が重なった…。



思わず、黒板を消す手が止まった…。




「どうした?」


藤沢君が心配そうな顔で聞いた。


「えっ?あ…うぅん。なんでもないよ。」


「なんでもないって…顔じゃないけど…」


「えっ…?」



「なんか…あったのか?」


「うぅん。大丈夫。」

「そっかぁ?」


「うん…」