「上原さん、おはよう。」
「おはよう、藤沢君」
「上原さん、きょう数学の宿題してきた?」
「うん、してきたよ」
「さすがぁ~良かったら、その…見せてくれないかな?
オレ、宿題あるのスッカリ忘れて寝てしまって…気づいたの
朝だったんだ…」
「クス…いいよ。どうぞ」
とノートを渡した時
ちょっとだけ、指が触れた。
「あ、ワリィ。」
「うぅん。」
「上原さんさぁ~」
「なに?」
「最近、また可愛くなったよな。」
「えっ!?そんな事、ないよぅ~」
「イヤ、可愛いよ。」
「な…からかわないでよ。」
「あっ、怒った顔も可愛い。」
「藤沢君!?」
「ごめん。そう怒るなって。ノート借りるな。」
もう藤沢君ったら…藤沢君とは、最近よく話すようになっていた。
はじめは、ちょっと緊張してたけど、普通に話せるようになって、なんだか、楽しいって感じるようになっていたんだ…
その時、視線を感じて振り返ったら
坂口君と目が合った。
けど…すぐにそらされた…

