「はぁ……」 大きなため息が出て手を止めた。 やっと終わった……。 教壇にいた花林は職員室に戻ったのかいない。 隣の和馬はまだプリントとにらめっこ中。 昔から和馬は数学が苦手。 今だって、手が全く動いていない。 でも、どんなに難しくてもそれを解こうとする姿勢は並大抵のものじゃない。 途中で投げ出さないのが和馬のいいところ。 この真剣な眼差し。 どんな和馬より一番好きな顔。