紅き天




「しぶといな、お前は。」


「うるさ…い。」



息を荒くして、静乃は言った。



肘鉄はまともに静乃の腹部に当たったが、なんとか意識は保っている。



「あれか、兇手の英才教育の賜物か?」


「知らない…!」



ゴホゴホと咳がでる。



息が苦しくて、喉が鳴った。



「さっさと気絶すればいいものを、お前は可哀想な身体だな。」



静乃は照日の気の緩んだ隙をついて、膝で照日の背骨を蹴った。



照日の身体が反る。



静乃は必死で飛び降りて部屋を飛び出した。



さっきの肘鉄で眩暈がして上手く目が見えない。



それでも壁を手で伝って降りた。