紅き天

「俺は基子んとこに行って来る。
静乃の側についていてやれ。」



疾風は真剣な表情の宗治に頷き、階段を上った。



心の準備を済ませ、襖を開ける。



「疾風…!」



綺麗な身のこなしでこっちに近づいて来る静乃。



疾風は胸が暖かくなるのを感じた。



可愛い。



癒される。



そんな言葉が似合う静乃は今、自分の前にいる。



もう付き合っているも同然だ。



静乃の口から「疾風に助けて欲しかったのに…」なんて言葉が出たんだから、確信を持てる。



今日こそ疾風は想いを伝えようと決めた。



静乃の横を通り抜け、壁ぎわの座布団に座る。



そして手招きして静乃を呼んだ。



不思議そうな顔で近づいてくる静乃をすっぽり抱き締め、頬をペッタリくっつけた。



「どうしたの?」


「ん〜?
えっとな、好き。
大好き。
心の底から好き。」



突然の告白に、静乃は硬直している。