紅き天

都合の悪い部分は省く。



「一目惚れって事か?」


「多分。」


「で?」



続きを促すと、静乃は深呼吸して話しだした。



「断ったら…。」


「ああなったと。」



先を続けると、静乃はまた震え出した。



「恐かった…。」


「わかってる。」



ギュッと抱き締める。



腕に小さな振動が伝わってくる。



「怖くない。
もう怖くない。」



静乃は声を震わせながら言った。