「…あ、赤石っ……」

止めてほしいのか続けてほしいのか、自分でも良く分からないが私は彼の名を呼ぶ。

どうしてこうも彼の掌は優しいのか。

スルリと滑り込む様に、衣服と肌の隙間を入って行く彼の指に翻弄される私の唇から漏れたのは甘い吐息だった。

気付いた時には二人とも下着一枚さえ身に纏っていない、産まれたままの姿。
それが恥ずかしいと感じないぐらい、私は自分の見失い、乱れる。

「ヤバイ…───」

赤石駿平が呟いた言葉も私の頭にはちゃんと届かなかった。