中1の時。
初めて智成と話した。
 ちーちゃんと智成は
同じクラスで、6組。
私は2組だった。
6組の掃除場所は
体育館の前にある小さな階段で、私は体育館の中だった。
 掃除が始まる音楽が流れた。
「やばい!遅れる!」
私は急いでその小さな階段を
駆け上がろうとした。
けれど、ちーちゃんが
いたから少し話そうと思い、
立ち止まった。その時、
「でか。」
低い声が下から聞こえた。
それが、智成だった。
顔は可愛いくせに、
声がとても低く、そして
“うざい”が第一印象だった。
その一言にむかついて、逆に
「ちび!」
と言い返してしまった。

 この時、出会わなかったら
今の私たちはなかった
かもしれない………