幾らその血が薄まっても、その血とその色が私たちから消え失せる事はなかった。
「アサガはコルタさんが最初に私に言った言葉を覚えてる?」
「最初に言った言葉?」
コクンと頷いた私は首を傾げるアサガに言う。
「『血が濃いいのかい?』コルタさんは私を見てそう言ったわ。」
「…ああ、そんな事言ってたな。でもそれがどう関係するんだ?」
まだ首を捻るアサガの手を取り、私は陽光の差し込む窓辺へ移動する。
そしてアサガに「よく見て。」と言って薄い茶色の瞳をアサガに向けた。
部屋の中ではあまり分からないかもしれない、でもそれは太陽の光を取り込むとその輝きを増す。
茶色の瞳は色薄く、不思議な虹彩を纏う私の瞳。
アサガは食い入るように私の瞳に見入っていた。
「……どうして、今まで気付かなかったんだろう…。」
ポツリと零すアサガに
「仕方が無い事だよ。余程気にして見てみないと分からないだろうし、オルビナ自身も気付かれないようにしていただろうから。」
コルタは言う。
確かにコルタの言う通りだった。
どれだけジンとアサガを信じていても、今まで当たり前の様にしてきた習慣はそう易々と私から離れて行くことはない。
「アサガはコルタさんが最初に私に言った言葉を覚えてる?」
「最初に言った言葉?」
コクンと頷いた私は首を傾げるアサガに言う。
「『血が濃いいのかい?』コルタさんは私を見てそう言ったわ。」
「…ああ、そんな事言ってたな。でもそれがどう関係するんだ?」
まだ首を捻るアサガの手を取り、私は陽光の差し込む窓辺へ移動する。
そしてアサガに「よく見て。」と言って薄い茶色の瞳をアサガに向けた。
部屋の中ではあまり分からないかもしれない、でもそれは太陽の光を取り込むとその輝きを増す。
茶色の瞳は色薄く、不思議な虹彩を纏う私の瞳。
アサガは食い入るように私の瞳に見入っていた。
「……どうして、今まで気付かなかったんだろう…。」
ポツリと零すアサガに
「仕方が無い事だよ。余程気にして見てみないと分からないだろうし、オルビナ自身も気付かれないようにしていただろうから。」
コルタは言う。
確かにコルタの言う通りだった。
どれだけジンとアサガを信じていても、今まで当たり前の様にしてきた習慣はそう易々と私から離れて行くことはない。


