「嬉しいよ。少しは、運命を信じてくれる気になってくれて」 穏やかに微笑むと、彼は手をあたしの前に差し延べてきた。 「朝比奈 海斗」 彼の前では、大人ぶったあたしはただの子供のようになってしまう。 「かい…わっ!」 中途半端に止まったあたしの手を掴むと、彼は不思議の国にでも行くかのように、駆け出した。