「…どうしたの?」
聖花の声が聞こえて、少しだけため息をついて。
「……春といた時、海斗に会ったの…」
「え、ほんとに?…海斗さん大丈夫だった?ちゃんと説明した?」
「…うん、一応大丈夫だった…。ちょっと、疑ったみたいだけど」
「そう、なら良かったわね」
良かった………だろうか。
ちらっと、聖花をみる。
どうして聖花は、春に……
聞こうとして、やめた。
何故だか、聞きたくないと思った。
「…罪悪感でも、あるの?」
え、と聖花にまた視線をやると、
もうすぐ始まるバイトのために、自分の髪を持ち上げポニーテールに結んでいた。
「バレて良かったじゃない。どうせいつかわかることなんだし、言う手間も省けたじゃない?」
確かに、そう…だけど。
なんだかしっくり来ないのは、なぜ?