「そうだね。2人の間には、違う時間が流れちゃってるから…」
「あー、そんなかんじです」
彼はひとこと言い、すっと消えたと思ったら…。
コーヒーのおかわりを注いでいた。
目敏い。お客さんが頼んでくる前に、いつもさっと動くんだよね。
「ごゆっくりどうぞ」
にこやかに笑う彼に、悲しさはまったく見えないから、正直今まで別れたなんて、気付かなかった。
もう、吹っ切れたんだろうか。
そんなの、本人しかわからないけど。
葛西くんの背中に、昔の自分を重ねずにはいられなかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…