「…あんたオーケーしたの?」


「うん、なんか雰囲気的なものもあったけどね」



更にそういえば、「…………」と絶句してしまった。

まあ確かに、自分でも自分がこんなに勢い任せで生きる女だとは思わなかった。




「…まぁ、良かったんじゃない?」


数秒後、頭の中で整理出来たのか、明るくそう言ってくれた、聖花。


なかなかの理解力のある親友だ。



「ありがとう」


笑顔を湛えて、そう返す。


「…でも、」


時が一瞬止まったかのよう。



「え?」


「…ううん、なんでもない。……いつ結婚するの?」


疑問には思ったが、大して気には止めなかった。

聖花は言いたいことがあったら、はっきり言うから。

気のせいだったのかとさえ思った。

聖花が不安そうな顔をしたのは。