気付くと、外は薄暗くなっていた。


゙あ…夕食の準備しなきゃいけない″


とっさにそう思ってキッチンに向かった。


少しだけ、立ちくらみのようなものを感じたが、それは風邪ではなく、疲れでもない。


妊婦だから、貧血だったのだ。


結局、その日は拓人に妊娠しているコトは言えなかった。


次の日も、次の日も……。

何て言ったらいいのか分からない。