結局、その夜多江は亮佑からのメールを尽く無視した。 それは仕返しというよりも、メールの端々に怒りや厭味や、いろんな感情が表れてしまうのが目に見えていたから。 亮佑も亮佑で、今までだってこんなことは何度かあったから少しは察してくれるだろう。 そうやって多江は自分を納得させると、さっさと床に着いた。 多江も亮佑も、一晩眠ってしまえば、どんな腹立たしいことも水に流せてしまう性格だったので、二人の間で喧嘩が大喧嘩に発展することは無かった。