ふと、屋台の終わり。 暗闇と光の境目に、喜代子はキラキラ光る何かを見つけた。 馬に鳥、ウサギに亀。 それらは白くて柔らかい固まりから手早く形作られていく。 紅で色をつけ。 太くて節くれだった指先から産まれるは、 龍に虎、猫に犬。 命を吹き込まれた、飴細工。 喜代子は堪らず息を呑む。