・・大切な場所・・



ふぅ・・・
初日が終わったぁ・・・
まだ、手が震えてる。

那槻は、恋人達の笑顔を見つめていた視線を手元へ落とす。


フルフルと震えてる手を強く握り締め、フッと息を吐き出した。


自分が緊張に押し潰れされそうな状況を、淡々とこなしていく芳村達を見渡し、悔しさに唇を噛んだ。


いつか、私だって・・・


胸に、熱い気持ちが溢れてくるのを、那槻は感じていた。