「また、女の人、ですか?」

午前0時を過ぎて、俺は自分の部屋に戻った。

部屋に入ろうとしたら。

ちょうど隣部屋の恭平とバッタリ。

「…まあ、そんな所」

本当の事なんて、言う必要がない。

「あんまりヤリ過ぎると、変な噂が立ちまくりますよ」

意味深な笑みを浮かべる恭平。

軽く舌打ちして

「俺の事より、自分の事を心配したら?」

と、あまり余裕のなさそうな、どことなく頼りない恭平をちらっと見つめる。

「早く寝ろ、明日に響くから」

俺は少し皮肉を込めて言うとさっさと部屋に入った。