幼なじみの彼と彼女〜大人編〜

「これでお父さんもお兄ちゃんも安心するわ」

母ちゃんは俺の背中を数回ポンポン、と叩いてから。

俺から離れた。

「梓ちゃん、住む所を探すのが面倒だったら、この家、部屋空いてるからここで住みなさい。
隣には賑やかな家族もいるし、いざという時に頼れる人間がいるから」



梓は涙を浮かべて、微笑んだ。