「次の日、田圃から帰ってきて野良着を着替えて居るときに、沈んだ気持ちでふーっと末娘の部屋から向こうの山を見たんや。雨上がりで雲の多い日やった。どんよりとして、暗い気持ちやった。そしたらな、太陽が西に傾いて、雲間からさーっと山肌を照らしたんや。黒々しとった山肌が一面緑に変わったんや。そりゃ生き生きとした山肌が見えたんや。その時我に返ってはっと思ったんや。そしてまた雲間に隠れて山肌が真っ暗になったんや。ほんの一瞬の間やった」
雲間より、
洩るる夕日が束の間の、
緑明るく映える我れあり
雲間より、
洩るる夕日が束の間の、
緑明るく映える我れあり


