「あれからまた雪が降って、木起しに行ったんや。五月になってやっと終わったんや。山々には新芽が出て、ええ気候になった。そんな時に長男夫婦が来てくれて、那智の滝へ連れてってくれたんや。車に乗せてもろうてな。三人の孫も一緒やった。膝の上に載ってな。嫁もようしてくれたし、那智の滝は話には聞いて居った。家の前の滝とは違うて、有名な滝や。連れてってやると言われたときそりゃ楽しみやった、どんな滝やろってな。そりゃ孫に囲まれて居るのも楽しかったよ、そして、滝に着いたんや。ゴーゴーと音を立てて落ちる滝は、そりゃ荘厳やった。麓に立って見たら、身も心も清められるように思えたんや。そしてな自然に詩が出たんや」
那智の滝
麓に立ちて見上げれば
今の疲れもしばし忘れて
那智の滝
麓に立ちて見上げれば
今の疲れもしばし忘れて


