「現場の写真、撮ったんでしょ?
見せなさいよ」

真琴が俺に手を出してきた

「何でだよ
女が見るモノじゃない」

俺は真琴から視線を逸らした

「大丈夫よ。藤城さん、真琴は警察官だから……きっと解決してくれると思う」

「え?」

俺は実花の顔を見てから、真琴の目を見た

「そうよ
私は警視庁の人間よ」

真琴が肩から掛けている鞄の中をあさると、警察手帳を見せてきた

「巡査長」

「ええ、そうよ」

ここに警察の人間がいたのか

確かに自己紹介では『公務員』って言ってもんな

俺は瑞希のデジカメを、真琴に差し出した

「何や、刑事さんがおんねんなら、この場はお任せしましょ」

「私は刑事じゃないわ
警察官よ
地域課の人間なんだから
刑事課の人間と一緒にしないで」

真琴が厳しい口調で、瑞希の言葉を非難した

瑞希は口を尖らせると、頭を下げて謝った