季節外れの卒業旅行

「じゃ、俺と瑞希で外を見てきます」

「え?」

「もしかしたら、怪我をしているのかもしれないですし」

「でも……気にしないでください
外は雨ですから、女性は食堂で待っていてください」

俺は微笑むと、また瑞希の部屋に入っていった

「瑞希、外に行くぞ
谷さんと三沢さんが帰って来てないらしいんだ
もしかしたら怪我をして動けなくなっているかもしれない」

「りょーかいや」

瑞希が明るい声で了承しながら、ポケットにデジカメを入れているところだった

「何でカメラ?」

「昨日の食事が美味かったから、今日は写真におさめておこうと思ってなあ
せっかくやから、ブログに載せたろうって」

瑞希がニコニコと笑っている

「外は雨だ
濡れないようにしろよ」

瑞希が着替え終わるなり、俺らは外に行く準備をした