季節外れの卒業旅行

「光栄ね
私も同意見よ
貴方と如何わしい関係になるなんて、まっぴら御免よ
東京でフィアンセが待っているのに、過ちなんて嫌だもの」

俺も真琴につられて微笑んだ

「なら下で飲みましょう
もしかしたら谷さんや三沢さんが戻ってきて合流するかもしれない」

「あ、私も参加してもいい?」

隣の部屋から出てきた実花が、声をかけてきた
確か俺の隣は瑞希の部屋だ

実花一人だけが出てくるなんて……瑞希は振られたのだろうか?

「あれ? 下心丸出し男は?」

真琴が実花に質問をする

『下心丸出し男』か
面白いネーミングだ

真琴から見ても、瑞希の狙いがバレバレだったのだろう

「うん、寝ちゃって……」

実花が残念そうに、苦笑した