「あ…いえ、生理だから……もしかしたらナプキンから漏れちゃったのかなぁ…?」

沙羅が苦笑いをした

「生理かぁ…そりゃ、痛いやろ?」

瑞希が心配そうに声をかけた

「あ、平気です
痛みはあまり感じないので」

沙羅は「お先にすみません」と頭をさげると、食堂を退出していった

「もう大丈夫ですから、気にしないでください」

俺はまだシャツを拭いてくれている徹に声をかけた

「本当にすみませんでした」

徹がもう一度深く頭をさげてから、沙羅の後を追うように食堂を出て行った

「食事も終わったし、俺らは少し散歩してくる」

谷 涼太が口から楊枝を出して皿の上に置いた

「夜の風景もロマンチックっすよね」

涼太に続いて、陸がカメラを見せつけながら立ちあがった

俺の視線はつい、『Y・Y』とある刺繍に向いてしまう

「雷雨の予報がありましたから、早めに戻ってきてくださいね」

実花さんが、笑顔で二人の男を送り出した

食堂には真琴さんと実花さんと瑞希、そして俺の四人になった