季節外れの卒業旅行

「はい?」

「え?」

俺は遥が出たことに驚きの声をあげた

「もしかして…家?」

「ううん、仕事場だけど」

「そっか。ならいいんだ
悪い」

「何よ
私が仕事中のほうが都合がいいわけ?」

「いや…そういうんじゃないんだ
廊下で待ってるから」

「え? 嘘?」

解剖室のドアが開いて、遥の顔が出た

それと同時に電話が「切断中」となった