「マ、ママは会ったことがあるの?」 「ライブを見に行った時に楽屋で2、3度お会いしたわよ」 …どおりで落ち着いていられるわけだ。 忙しくてすれ違いが多かったママと千裕さんは悠長な会話を交わしている。 緊張しているのは私だけだ。 「はぁ……」 息を吐く。 その時だった。 障子を開けて、女将さんが「お連れ様がいらっしゃいました」と伝えてくれた。 「……」 心臓は爆発しそうだった。