それから一年。
訓練は決して楽では無かった。
最初みたいなふざけた雰囲気は無く、皆至って真面目だった。
逆にめり張りを付ける事で仕事のストレスを無くすようにしてるみたいだ。

「次、月影、火螺、竜崎!」

三人の名前が呼ばれる。
三人は上官である前園の前に立つ。

「一年間の訓練お疲れ。これか服装と銃器だ。銃器は必ず身につけるように」

訓練で学んだ事は多数あった。
まず、銃器の扱い。
WCCは常にゴム弾を持ち歩いているらしい。
そして腕に巻いた奇妙な機械。
これは無線の役割になっている。
主な連絡方法だ。
そして両足に付けた二本の棒。
侍の二刀流みたいだが、立派な武器だ。
近距離はこれで戦う訳だ。

三人でチームリーダーは月影。
サブ…リーダーの補助をするのが火螺。
竜崎はバックアップ…主に情報操作や、監視、無線など様々な機械を扱う担当だ。

「仕事は全て無線で連絡を入れる。では、最大の健闘を」

三人は前園と握手する。
前よりも格段に良くなった体つきを見て月影は思う。

長かった…と。