テイストPEACH

「ば…馬鹿、何で泣くんだよ」


慌てる駄目な僕。


普通男なら、肩を抱いてやるべきなのかもしれない。


出来なかった。僕が乾ききった口を開こうとした時、美里が呟いた。


「う…嬉しかったの」


「えっ!?」


嬉しい…その意外な言葉に驚いて次の台詞が浮かばなかった。